SDGs

酸水素ガスが開く内燃機関再生の途

2010年7月の沖縄県の主要2誌に新エネ開発事業展開と称して酸水素エンジンによる漁船の実証実験が紹介されている。漁船に取り付けて走行した結果、55.9%の軽油が節減された。本装置は化石燃料利用の内燃機関に対する動力補助装置であり、応用範囲が広いため、今後自動車やボイラーなどへの普及を目指すとしている。
事業形態は、装置の販売ではなく、5年間のレンタルである。既に実証から13年が経過しているが、その現状はどうであろうか?

トラックでの走行実験

トヨタの2トン車を使った酸水素ガス発生装置の実証実験成果がネット上に紹介されている。紹介されている会社名は、漁船の実証実験を行なった会社と異なるが装置の名称が同じであるため同一の会社と考えられる。
実証実施は実施はは2010年8月で、漁船の実証実験1ヶ月後である。走行ルートは福島県いわき市内の国道6号線と49号線で、約120キロ走行した。

燃料費39%の削減を達成

結果単位HHOガス未使用HHOガス使用
HHoガス発生量cc/min0800
走オドオドメータkm168.422168.537
走行距離km115.1114.6
消費燃料リットル9.056.48
燃料消費率km/l12.7217.69
燃料消費向上率%100139
実証実験の結果(有限会社テクニコンインターナショナル)
実証実験は無積載の状態で行なわれたが、39%の燃費節減を達成している。また、燃費が節減されたことにより、二酸化炭素やNOxの発生も抑えられたことが理論てきに考えられる。




電気自動車は本当に環境に優しい?

電気自動車が国内で珍しくなくなってきた10年前に二酸化炭素の排出量を計算した。それというのも、確かに、電気自動車は二酸化炭素を排出しないだろう。しかし、日本国内の8割電力は火力発電で供給されているのである。

積算の前提として1800cc乗用車、年間走行距離10,000キロとし、細かい点は丸めた。

その結果、2021年のガソリン車1台あたり二酸化炭素排出量は、1,840kgであった。これに対し、電気自動車の二酸化炭素排出量は、915kg。電気自動車の二酸化炭素排出量はガソリン車の50%である。

今年、ガソリン車の維持は史上最高のガソリン代高騰により難しいものとなっている。頻繁な外出を控える、遠出を避ける等の消費抑制行動が起こっていて、多少の二酸化炭素排出に繋がっているとは思うが。

技術革新によって電気自動車の性能は飛躍的に伸びた。10年前の前述排出量は1,845kgで、現在(915kg)の二倍。言い換えると、10年前の電気自動車の性能が現状維持されたままだと実質二酸化炭素排出量はガソリン車と何ら変わらなくなる。ガソリン車を一気に電気自動車に置き換えることが出来れば、二酸化炭素排出量は大幅に削減されるだろうが、現実的では無いので、如何に化石燃料の消費を削減するか工夫が必要となる。その一案が、前回紹介者エンジンの吸気管に接続して酸水素ガス(酸素+水素)を供給する技術である。

水素で環境汚染防止に貢献

酸水素ガス発生装置を取材した。
水を電気分解して酸素+水素ガスを発生させ、既存エンジンに接続し、化石燃料の消費を押さえつつ燃焼効率を向上させる装置である。本エンジンは当面車両をターゲットとするが、化石燃料で稼働する火力発電、ボイラーなど適用範囲は広い。装置の電源は搭載されているバッテリーを利用するため、新たな電源を必要としない。また、電気分解して発生させた酸水素ガスはエンジンの吸気管に接続するため、エンジンそのものに改良を加えることはない。発生した酸素もエンジンの燃焼をアシストする。

微生物を使った排泄物・屎尿処理技術

牛豚の排泄物を微生物の力を借りて分解・発酵することでやっかいものであった排泄物を有機堆肥に転換する「インバウンドジャパンの」プラントを視察した。
システムは至って簡単で、牛糞の貯留と脱水⇒微生物と排泄物の撹拌⇒一次発酵⇒再生発酵二次発酵⇒堆肥の完成という流れである。

発酵には一定の温度が必要で、低温では微生物が上手く活性化しないが、凍結地域で無い限り、発酵の過程で発生する熱により、発酵が加速する。従い、特に加熱装置も不要、必要な電力は混合用モーターとベルトコンベアだけであるため運転コストも安い。以前は、排泄物の処分に費用を掛けていたところですが、本プラントの稼働により低コストの有機肥料が生産され、やっかいな廃棄物処理が利益を生み出す事業へ転換している。